整理券に続々と並ぶ人、ひと、ヒト
「ウィークエンド・サロン」研究者と話そう
民博で人気の高い企画です。
各分野のスペシャリストが登壇し、その分野の貴重な話をされます。
以前にも何度か聞きに行ったことがあり、人気の高さを知ってるがゆえ、、、
朝早くから並ぶのです。
最近、常設展に「殺魚棒」が無いんです。
人の肉を食べるフォークはあるんですよ、だから残酷だから置いてないんじゃないと思う。
なぜなんだろな、、、、
と妄想してると、列は40人どころかもっと増ええてる。
「ここで終了!」ごめんなさい、は無いだろう。
配布時間間近に来てる方は、サロンの常連さんっぽい。
そう言ってる間に、14時。整理券配布。
安定の1番ゲット。
そして、最前列に座る。
周りは、見知った顔ばかり。
さらに30分待ち、はじまる。
講演会が始まる
■登壇のきっかけ
言語学者の菊澤律子教授が、友人のアップした「オタマトーン買ったで〜」を見て、オタマトーンに興味を持ち、作った明和電機に興味を惹かれ、
名古屋での展示で「呪術性と機能性」とのキャプションに心ひかれ、あれやこれやで登壇依頼。今日に至る。
■「殺魚棒どうなってます?」
依頼時に社長から言われた教授。社長が受けた民博の影響を知る。
真綿を薄紙で包んだ座布団が敷き詰められたケースに入った「殺魚棒」を白い手袋をはめてうやうやしく触る社長。
「では、100万円から」とハンマープライスごっこ。
しみじみと、じっくりと、舐め回すように見る。
これで魚を(鮭)をしめてたんですね。
■殺魚棒を見てなかったらオタマトーンができてなかった話がはじまる
オタマトーンで「木星」を演奏する社長。
あ、これって殺魚棒が木でできてるから?とか妄想してしまう。
注:冨田勲さんの「惑星」由来ですね。
■70年 大阪万博
70年の大阪万博の思い出といえば、赤穂在住時代。
土佐信道ちゃんは、当時3歳。
カナダ館で、ホットドックを食べたのをうっすら覚えてるとのことでした。
70年大阪万博で誰もが感じたのは、強烈な未来感。
■ワッハゴーゴーの歯
殺魚棒の顔、歯が剥き出しになってる姿が、ワッハゴーゴーのデザインへ影響されてる。
この他、民博の展示物が影響した作品は、
・サバオ → お面のコーナー
・イカリをあげよう →民族音楽をそのままパクリ、前奏で使う
自分で生命体を作りたい。
作ったところで物なので変化しない。形を作っただけじゃないか!で、壁にぶつかる。
この辺りで大学院のスランプの時期、奈良京都巡礼の旅が始まる。
当時の万博記念公園には、太陽の塔の他にエキスポタワーがあった。
・太陽の塔は生命感があり、エキスポタワーは論理的な建物と対照的。
・生を意味する「創造性」と死を意味する「破壊性」が道具にある。
・殺魚棒は道具としての「機能性」だけでなく、顔がついてることで「呪術性」がある。
と、対比する例をあげていました。
■大学院での修士発表と筑波美術館での7日間の卒業展
教授の前で作品の説明するタキシード姿の土佐青年。
くすりとも笑わない教授たちにビビりながらの卒論発表終了。
その後の筑波美術館での7日間の卒業作品展で、毎日、ホームセンターで買ってきた鯉を魚打棒で叩き、肺を取り出すパフォーマンスを続けた。
今じゃ考えられない。
美術館は生物(なまもの)アウトですし、その行動自体、、、、アウトです。
注釈:当時叩かれた鯉は、筑波の森に埋めたそうです。まんまんちゃんあん。
さて、突然出てきた「魚打棒」の説明、東北では魚をしめる時に使う棒があり、「魚打棒」と呼ばれてるそうです。
注釈:魚叩き棒、魚叩棒で検索するといくつか論文が出てきます。
この辺りでお兄ちゃんとコンタクトを取り明和電機の形ができそう!ってところで「そろそろお時間」となりました。
ん、、、殺魚棒とオタマトーンの繋がりは?がないまま、一旦終了で質疑応答。
少年から屈託のない質問や民博での鑑賞のポイントなど
いい感じの質問がくる。
最後に、担当教授からの「ところで繋がりは?」の質問で、
「顔がついてるところ」でまとめた。
ん、、、、消化不良。
道具に顔は必要ないのに、顔を作ること、顔を描くことで呪術性が生まれる。
オタマトーンも楽器としては顔がいらないのに顔を描くことで人気が出た。
そんな感じかな。
そして
社長は民博LOVE
が伝わったところで終了。
なんとなくサイン会になる。
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